『五風十雨』(ごふうじゅうう)は世田谷区下馬、
学芸大のすぐそばにある自然食品店です。
屋号である『五風十雨』の意味は
植物にとってバランスのとれた気候を意味するとともに、
豊作の予兆と言う意味合いも持っています。
そこから派生して、自然にとっても人にとっても、
調和のとれた「場」を表す言葉としても使われます。
自然と人と社会の調和がとれれば、貧困も争いもいらない。
そんな思いが込められた、重い屋号でございます(笑)。
五風十雨のコンセプトはいたってシンプル。
「モノとコトをいろんな視点でみること」
人が言うところの「善」と「悪」は、相手の立場からモノゴトをみると
お互いに「正しい」のです。
だからこそ、タテ・ヨコ・ナナメ、角度を変えてモノゴトをみて、
より自然と調和した暮らしの選択肢をデザインしていくことを大切にしています。
五風十雨は「自然栽培」(農薬や肥料を一切使用しない農法)や「有機栽培」「無農薬」を中心としたお野菜を販売しながら、反社会活動にいそしんでいる八百屋です。
反社会活動と申しましても、コンビニやゲーセンでたむろしてタバコをふかすような行為や、イカツイ車で官公庁の周りをグルグルすることではありません。
今の日本社会において、私たちの取り組みが一般的に「普通」と考えられているコトとは異なり、その考えが少数派であるということです。
現代において「農薬」がおよぼす、環境や人への弊害は広く認知されてきました。しかし「肥料」や「種」が抱えている問題は、いまだ市民権を得ていないのが現状です。
今を生きる農家さんにとって「肥料」は農業に必須のモノとして考えられております。他方で、肥料をあたえ過ぎた植物が虫や菌に淘汰されることも、農家さんは実体験として知っています。 とある自然派牧場のエピソードとして、放牧された牛たちが糞をする場所は確かに牧草がよく生えて、ほかの牧草よりも青々とした草となりますが、牛たちは見事にその牧草を避けるようにして草を食(は)むそうです。 これが意味することは想像にお任せいたしますが、そこには生命の本能が働いていると考えるのが順当な気がします。
そしてEU圏では常識ですが、肥料に含まれる窒素が地下水を汚染することも知っておく必要があります。私は秋田県の田舎で育ったのですが、幼少のころは井戸水を飲用水として使用していました。でも、私が小学校の低学年になるころには井戸水を飲用水として使用することがなくなりました。大人になって知りましたが、その最たる原因は農業で使用される窒素肥料が地下水を汚染していたという事実です。
「種」の問題は、今後の日本における農業を大きく左右すると五風十雨は考えております。
2018年4月「種子法」が廃止されました。
「衣・食・住」人の根源にかかわるものは人権と同等に扱うべき問題であり、国益や諸外国との関係性などによって決めるべきものではなく、 経済という考えを切り離して守るべきものです。ですが日本は「種の保護」を手放しました。
その地域や土地に根差し、固有の特性を持った「種」の多様性が失われてしまいます。 「生物の多様性」はある程度理解されはじめていますが、「植物の多様性」我々が口にする農作物の多様性が今まさに失われようとしているのです。 大げさに聞こえるかもしれませんが、ビル・ゲイツ氏が尽力した「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」もまた、多様性が失われることへの危惧が一因としてあったことでしょう。(アグリビジネス的観点での賛否はあるかもしれませんが)
より自然と調和したプロセスで育てられた農産物をはじめとして、加工食品や生活雑貨などなど、当店の資本が許す範囲でみなさまのナチュラルライフを提案して参ります。 原材料や合成添加物に対する視点はもちろんのこと、表示ラベルでは読み切れない製造工程における加工助剤や、過度に効率を求める製造方法など、 多角的に商品セレクトを行ったうえでみなさまにご提案できるように精進させていただいております。
店舗名 | 五風十雨(ごふうじゅうう) |
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所在地 |
〒154-0002 |
連絡先 | 03-6804-0703 |
営業時間 | 火〜金 11:30〜20:00 土・日 11:00〜20:00 月曜日定休 |